【書評】レバレッジ時間術(本田 直之)
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アカデミックシアターで気になる本を見つけたので紹介いたします!
作品情報
サクッと紹介
- 時間の使い方について知りたい方
- 効率よく課題をクリアしたい方
- スケジュール管理に悩んでいる方
プロローグ | あなたが忙しい理由 |
---|---|
第1章 | 時間も「投資」で増やす時代 |
第2章 | 成果はスケジューリングで決まる |
第3章 | 仕組化・パターン化の絶大な効果 |
第4章 | 「Doing With Less」の哲学 |
第5章 | 時間密度を高める「チリツモ」技術 |
エピローグ | 人生という時間投資 |
本田 直之のモットーである”Doing With Less”(少ない労力でより多くの成果を)つまり何事にもレバレッジ(てこ)をかけるという考えの下、この作品では時間を投資と捉えて上手な「時間の使い方」について書かれた本です。
レバレッジ・リーディングでは読書を投資と捉えていましたが、今回は時間を投資と捉えた筆者の考えが盛り込まれています。日々忙しさに苛まれている方は多いと思いますが、この本の時間術を実践すれば時間にゆとりを持てるようになる...そんな内容になっています。
- プロローグ
「忙しい...」思わないような生活をするための前提が書かれています。「時間を投資するとは?」「作業時間を大幅に短縮する方法」「近年の労働環境の変化」等の内容も述べられています。
- 第1章
時間を効率よく使うための具体的な知識が書かれています。「時間にレバレッジをかけるとは?」「パターン化して効率よく」等々
- 第2章
スケジュールの立て方から時間割、タスクリスト、チェックリストなどの作り方まで書かれています。
- 第3章
作業をパターン化(仕組化)するとはどういうことか具体的に書かれています。
- 第4章
筆者のモットーである”Doing With Less”について具体的に書かれています。「KSFを個人レベルでも行う」「人に任せるが究極の効率化である見解について」等々
- 第5章
筆者の時間投資に対するその他様々な考えが書かれています。
- エピローグ
筆者の人生に対する考え方が記されています。まだ大学生である私には非常にかっこよく、モチベーションがあがる内容でした。ぜひ読み飛ばさずに読むべきだと思います!
書評
時間資産を生み出すとは...?
時間は消費されていくもの...そう考えるのは当然だと思います。しかし著者は時間を投資すると考えています。
時間投資とはどういうことか、具体的に1つ紹介します。
例えば、毎日3時間キーボード入力の作業があったとします。
・何とか効率よくその作業を終わらせたいと思う...。
・そこで1日1時間、1週間かけてタイピングの集中トレーニングをする。
・そのおかげで3時間かかっていた作業を20分短縮することができた!
ここからです...
1週間に合計7時間の時間を使ってトレーニングをしたことで、1日に20分間空き時間を作ることができるように...1週間たてば140分の空き時間ができます。それ以降ずっと20分短縮できるとすれば、1か月で70時間、1年間では840時間もの時間を作ることができます。
つまり、最初に7時間の「時間を投資」することで、年間840時間の「時間資産」をつくることができる...!
これが筆者の時間投資によって時間資産を生むという考え方です。
このようにして作り出した時間資産を上手く管理する事で仕事を効率よく済ませる事ができるということです。
私はこの考え方は何においても当てはまると思います。
例えば、読書。
中学生の頃に多読法を身に着け、1冊の本を2時間で読めるようになれば、以降は夏休みの読書感想文に掛かる時間を大幅に短縮できるし、一生で考えればどれだけ時間資産が生まれるか...。
第1章では このような時間投資について詳しく書かれています。ぜひ読んでみてください!
第2章、第3章ではその他にも時間を効率的に使う具体的な方法が記されています。
例えば、第2章では時間割の作り方まで解説してくれています。本文中には筆者自身の時間割やタスクリストなどが写真で載せられていてとても参考になりました。レバレッジ・リーディングでもそうだったんですが、筆者自身が実際どうしているのかが詳しく書かれていて内容が入ってきやすいのが私が評価しているポイントです!
本書ではもちろんレバレッジ時間術についての具体的な説明がほとんどですが、それ以外にもぜひ読んで欲しい内容があります。それは最後のエピローグです!
筆者が人生においても時間投資という考え方を使って成長してきたストーリーが少し描かれています。明治大学を卒業し就職してから、3年後に留学しMBAを取得した筆者のストーリーは私にとってとても刺激のある内容でした。
その他にも「パーソナルブランディング」の考え方についても記されています。本文中では筆者が翻訳した『パーソナルブランディング』(ピーター・モントア著/東洋経済新報社)が紹介されており、そちらもおすすめです。
『パーソナルブランディング』(ピーター・モントア著/東洋経済新報社)Amazon URL
One More Academic
(Key Success Factor)
本書でもKSFについて第4章の151ページで触れていました。
まずKSFとは「経営戦略用語で事業や業界においてキーとなる成功要因のこと」を指します。
普通は組織の事業を行う際に考えられるのですが、筆者はこれを個人レベルにおいて当てはめています。
例えば、受験勉強のKSFは「過去問題」と「合格最低ライン」。
これがビジネスにも当てはめた内容が記されていました。
Academic Shareについて
近大生の私が始めたサークルで、近大に設置されているアカデミックシアターに関連する本を紹介しようと活動しています。
このブログも立ち上げたばかりでまだまだ量はないですが、少しでもご参考にして頂けると嬉しいです!
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